2014年5月11日、東日本大震災から3年2か月となった月命日の日、全国各地から集まってくれたボランティアさん44名と、気仙沼警察署より15名、地元住民の方々12名、気仙沼復興協会スタッフ6名、総勢77名で集中捜索活動を行いましたのでご報告申し上げます。
当日の現場は、気仙沼市本吉町下宿地内。震災前は田畑だった場所です。
震災後は地盤沈下の影響や、排水路が石・土・被災物などが詰まっているなどの問題から水が常に溜まっている状況でした。
小泉地区(今回の捜索現場付近)にはまだ10名の行方不明者がいます。
この場所は、田畑に戻すための埋め立てが始まっている場所ですが、地元住民さんから、この田畑に行方不明の方の手がかりとなりうるものがあるのではないか…?との声が上がっており今回の集中捜索の現場になりました。
午前10時に黙祷を捧げた後、活動が開始されました。
数日前まで溜まった水が抜けずに当日捜索活動ができるか心配でしたが、なんとか前日に活動できる状態になりました。
重機で表土をあげその中を捜索する人、ぬかるみに入って捜索する人、排水路の確保をするために排水路に詰まったものを取り出し手がかりがないか確認しながら掘り進めていく人。それぞれが、できる限りのことを一生懸命にやっていただきました。
この日の活動で、衣類や鉄骨、陶器類、瓦などの被災物はたくさんありましたが、直接手がかりとなるものは見つけることは出来ませんでした。
それでも、埋め立てされる前に住民の方や気仙沼警察署、そしてボランティアさんが一丸となって活動できたこと、なかったという事が確認できたこと、この日の成果はあったと思います。
【番外編】
上記で排水路が詰まっていて水が抜けない状態のお話をしましたが、その排水路の反対側がこちらです。
国道45号線の下を通っている排水路なのですが、ここも行き止まり状態。まずはここに溜まった水を給水ポンプで抜きながら土管の中を掘っていきました。
この中には、石が主でしたが側溝の蓋や何かのモーターらしきものや、ガラスや陶器がありました。
この中にも何か手がかりとなりうるものが何かあるかもしれないので、掘り進めたいと思っています。
東日本大震災では、岩手、宮城、福島の3つの県で2616人の行方が分からないままになっています。気仙沼市内だけでも229名の行方不明の方がいらっしゃいます。
気仙沼警察署 警備課 奥田課長の活動前の挨拶で、「行方不明者がいなくなったときが本当の復興だと思う」その言葉のとおり、ひとつでも多くの行方不明の方の手がかりとなりうるものが見つかるように今後もご協力よろしくお願いします。
尚、6月11日は水曜日で通常はボランティア受入部は定休日を頂いていますが、集中捜索活動を行いますのでご協力よろしくお願いします。
ひとりでも多くの手と目で、
ひとつでも多くの手がかりを・・・
(ボランティア受入部 福岡 麻子)
ゴールデンウィークに活動に参加したものです。月命日の活動報告をありがとうございます。有力な手がかりがなかったのは残念ですが、少しでもお力になれたことが理解できました。まだまだ「復旧・復興」は終わらないと思います。皆様の今後の活躍も期待すると共に、機会を見つけてまた参加したいと思います。よろしくお願いいたします。