ご報告が遅くなりまして申し訳ありません。
2015年4月11日、震災から4年1か月の集中捜索活動のご報告をさせていただきます。
今回の活動場所は気仙沼市本吉町 大谷地区の沼尻海岸。
一昨年の4月と昨年10月にも集中捜索活動を行った場所です。
(関連ブログ:2014年10月http://kra-fucco.com/archives/9504)
活動当日は残念ながら天候に恵まれず霧雨の中、ボランティアさん41名(内 気仙沼市内6名)、気仙沼警察署12名、当協会のスタッフが9名、合計63名での活動となりました。
午前10時、海に向かって黙祷を捧げた後、気仙沼警察署 警備課 佐藤課長からご挨拶を頂きまして活動を開始しました。
ここの海岸も震災後大きく地形が変化した場所。そして震災後、日々地形が変わっている場所。
応急復旧措置で震災後積み上げられた3段の黒いフレコンバッグの2段目近くまで埋まってしまっている状態。というのも、地盤沈下の影響などもあり、一度津波によって流失した砂や石が再び波によって打ち寄せられている状態になっています。
そこで、今回は3班に分かれての活動。
1班は穴掘り専門のチーム。
今までは主に新しい漂着物を確認する作業を行っていましたが、今回はボランティアさんからの要望などもあり、震災前の地面の高さまで、地面を掘り進めながら確認作業を行いました。
発災直後から1メーター以上堆積した石や砂の中に手がかりとなりうるものがないかどうかを捜しながらの活動。かなり体力を消耗しましたが、みなさんのご協力で元の地面近くまで掘り進めることが出来ました。
他の2班は、いつもの通り、海岸の表層を確認するチーム。
海岸両端から、新たに海から打ち上げられた手掛かりが無いか、気になるところを少し掘りながら確認していきました。各チームリーダーの的確な指示の元、みなさん地面に膝を付きながら、懸命に捜索していただきました。
この日の活動では、手がかりとなりうる骨らしきものが3片見つかりました。現在警察の関連施設等で調べていただいています。
さて、今年度初の集中捜索活動。
4年以上経った今もこうして続けられているという現実。
正直、大半の人が想像してなかったでしょうし、被災地から遠く離れた地では全く知らない現実なのかもしれません。
『帰ってくるのを待ってたけど、区切り付けなきゃと思って区切りを付けたんだ。でも、お墓に入れるもの、なんもないんだよね…。』
って声、
そこには、見たくないという思いもあるかもしれない。
でも、みんな帰りたいって思ってるはず。
そして帰って来てほしいと思っている人もいっぱいいる。
もう、なかなか声には出せない現実なのです…。
お昼休憩中に、
「お昼のニュース見でさ、(元)俺ん家の近くだから、俺もって思ってね。」
って地元の方が、熊手片手に駆けつけてくれました。
何かしたいと思っている地元の方々も多いのですが、なかなか踏み出せない1歩。
この活動が、その後押しの一つになってくれればと思いました。
こうして、我々が集中捜索活動を続けさせていただいているのも、気仙沼警察署のご理解と、そして全国の熱い想いを持ったボランティアさんのお陰です。改めてお礼を申し上げるとともに、今年度も、地元の方々にお声がけさせていただきながら我々の出来る限り集中捜索活動を継続して行って参りますので、御協力よろしくお願いいたします。
ひとりでも多くの手と目で、
ひとつでも多くの手がかりを…
(一般社団法人 気仙沼復興協会 一同)