【埋蔵発掘部】『埋蔵文化財発掘業務』開始

前回のBlog記事「第2回社員研修会が行われました」で少し触れましたが、気仙沼復興協会(以下KRA)では11月7日から新たな事業として、気仙沼市教育委員会生涯学習課よりの依頼で「埋蔵文化財」発掘業務を行っています。

その「埋蔵文化財発掘部」、通称「発掘部」の紹介です。現在、発掘部スタッフ28名を新たに雇用いたしまして活動中です。そして、気仙沼市教育員会の方、宮城県教育庁の調査員のご指導の元で作業を行っております。その中には、他県からの応援者も含んでおります。

場所は気仙沼市唐桑町大沢地区で、この地区は震災による津波の被害が大きかったところでもあります。

今回作業を行なっている場所は、集団防災移転先となる高台の土地で、準備を進めるべく土地の掘削を行なっていた時に、土器などの遺物が発見されたため、今回の発掘事業を生み出す運びとなりました。そして、この場所は『波怒棄舘遺跡(ハヌキダテイセキ)』と命名されました。

宮城県においては通常、冬期は発掘作業の実施をしないそうです。しかし、この場所が集団移転の土地のため、1日も早く住宅建設に着工できる様、本調査を進めております。

実際に作業を開始すると予想はされていましたが、作業環境はとても厳しく急斜面で冷たい強風を受けながら、雨・雪で泥まみれの現場でした。そんな中で連日スタッフが頑張っております。

最近待望のプレハブの事務所が設置されましたが、それ以前は作業現場近くにテントを張り雨をしのいでいました。しかし、強風のためテントを建てられない時も多々ありました。また、プレハブ隣に建てた仮設トイレも強風により倒されたりもしました。強風対策は今後の課題となります。

作業を進めていくと、このような遺物が発見されました。

下側の写真はなんと「マグロの骨」だそうです。マグロは縄文時代から食されていたようです。

これから一層と寒さが厳しくなっていきます。怪我や病気に注意しながら、無事に作業を進めて、一日も早く防災集団移転へと引き渡しでき、復興の兆しでもある集団移転の一翼を担えれば幸いです。

(奥山)

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